面倒でも選挙は行くべきだと思う話【市役所の視点から見た地方選挙】

こんにちは、消しゴム的存在です。

先日、地方統一選挙がありましたね。

あなたはちゃんと投票に行きましたか?

「選挙なんか行っても何も変わらないじゃん」と思っているも多いと思います。

ですが、自分が住んでいる自治体の議員を選ぶ選挙には、なるべく行ったほうがいいと思いますよ。

今日は、その理由を、市役所の内側からの視点で話してみたいと思います。

結論:地方選挙は投票に行くべき

主張としては、「選挙は行ったほうがいいですよ」というよくあるものです。

ですが、市役所の中にいた人の視点から言わせると、選挙の影響って、住民のみなさんが考えているよりも、かなり大きいです。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]ちなみに、僕は「元市役所の中の人」なので、市と書いてますが、あなたのお住いの地域が区や町村であれば、区議会議員選挙や町議会議員選挙などと読み替えてくださいね。[/voice]

たしかに、国政選挙は、日常生活から距離がありすぎて、「投票に行っても何にも変わらない」と思うのもわかります。

僕もあんまり乗り気になれません。

しかし、地方選挙に関しては極力投票に行くべきですね。

とくに、地方選挙のなかでも、市議会議員選挙は、あなたの日常生活にも直結するくらいの距離感なので、必ず足を運ぶべきです。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]もちろん、知事選や市長選も大事ですよ!ですが、個人的には、市議会議員を選ぶ選挙の方が、あなたの生活に近いと思います。[/voice]

市議会議員の影響力って、一般的に考えられているより大きいんですよ実際。

普通に生活してたら、あんまり議員の方と接触する機会ってあんまりないと思うんですよね。

議会中継なんかもみる人はほとんどいないでしょうし、せいぜい「選挙カーやら街宣やらうるせぇな!」というくらいではないでしょうか。

でも、実は、とくに市役所への影響力は相当強いんですよね

なんでかというと、正式に市民の代表として選ばれている人が言うことなので、無下にはできないからです。

「議員の発言=市民の代弁」なので、その議員と同じ意見を持っている市民が一定数いると判断されるわけです。

もし、あなたが何か市に不満があって、「もっとこうしてほしい!」という意見があったとします。

その時に、意見を伝える方法としては、大きく2つあります。

ひとつは、市役所の担当課に直接伝えること。

もうひとつは、議員に相談して、議員経由で市に意見を伝えてもらう方法です。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]必ずしもどちらがいいというものではなく、意見の内容にもよりますけどね。[/voice]

たとえば、あなたが「家の近くの道路が舗装されていないので、きれいに整備してほしい」という意見を持っているとしましょう。

このとき、一番手っ取り早い方法は、市役所の担当部署に電話をして、要望を伝えることです。

しかし、この要望が実現される可能性はほとんどないでしょう。

地面に亀裂が入って危険な状態になっているといったケースを除くと、おそらく「ひとつの意見として参考にします」くらいで電話を切られることになるでしょう。

「検討します」と言われても、たぶん、実質的に検討されることもほとんどないと思います。

でも、あなたに意地悪をしたいわけではないんです。

市役所の立場になって考えてみるとわかりやすいんですが、市役所は、住民のみなさんから税金を預かっているわけです。

なので、全員のためというのは現実的ではなくとも、なるべく多くの住民のためになる事業を優先して行う必要があります。

あなたの「この道をきれいにしてくれ!」という意見はもちろん尊重されるべきなのですが、同時に、あなた以外の全住民の意見も同じく尊重される必要があるのです。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]市役所でトンチンカンなことを言ってどなりちらしている人がたまにいますが、基本的にこの視点が欠けているんだと思います。[/voice]

もしかすると、「この道をきれいにするくらいなら、学校をきれいにすべきだ」などのように、別の意見を持っている住民の方が多いかもしれません。

極端にいえば、あなたの意見は、全住民分数分の1でしかないかもしれないのです。

なので、市役所の立場からすると、あなただけの意見を聞いて、「じゃあそこに税金を投入して道路工事を行いますね」という判断を下すのは難しいわけです。

しかし、議員に相談して市に伝えてもらうという方法だとどうでしょう?

その道がある地区を支持基盤にしている議員に、「この道をきれいにしてほしいんです」とあなたが伝えるということです。

議員は市民の代表者という立場ですから、市民からの相談を無下にするということは基本的にまずありません。

相談するのはハードルが高く感じるかもしれませんが、議員としても、市民の困りごとを解決に導いたとなれば、支持者の増加につながるわけですから、相談に応じない理由はありませんよね。

さて、もし、「この道をきれいにしてほしいん」という相談が寄せられていることが議員の耳にはいれば、議員は日頃から付き合いのあるその地区の住民に意見を訊きくことでしょう。

そこで、あなたと同じような意見を持つ人が他にも出てくれば、市に要望を伝えようと動き出す訳です。

うまくいけば次の選挙の票につながりますからね。

こういうかたちで、議員経由で市の担当部署に相談がいくと、あなたが電話したときと違って、市民の代表者の意見として受け止めなければいけなくなるので、単なる参考意見で済ませるわけにはいきません。

議員の裏側には、同じ意見を持った人が一定数いるわけですから、市としても検討に向けて動く必要が出てくるのです。

そうなると、あなたの要望が実現に向けて動き出す可能性はぐんと高まりますよね。

つまり、市役所の視点から見ると、市民の人から単発で要望を受けるより、議員から意見を出される方が、重く受け止めざるを得ないのです。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]市民の意見を軽く見ているわけではなく、行政の仕組み上、そうなりやすいということです。[/voice]

議員は、市民の代表として行政を監視する立場にあります。

市役所がちゃんと市民のために仕事をしているかどうかを見張る役ということです。

市議会議員を選ぶ選挙は、市の行政に対して大きな影響力を持つ人間を選ぶということなのです。

このように考えれば、「ちゃんとした人を代表に選ばなければならない」「しっかり市民のことを考えてくれる人を議員にしなければならない」と思いませんか?

投票に行かないということは、こういう機会や権利を捨てているということになるのです。

あなたも大なり小なり住んでいるまちに不満はあるでしょう。

もちろん、市の予算の問題もありますから、なんでも議員に言わせれば解決するということではありません。

ですが、あなたが感じている不満や問題点を、議員を使って市に要望を伝えることで、解決に向けて動き出す可能性がかなり高まるのです。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]身もふたもないことを言ってしまうと、市にとって、議員からとやかく言われると、とてもめんどくさいんですよね。笑[/voice]

税金をちゃんと払っていればいるほど、選挙を活用して、ちゃんと市に意見を出してくれる議員を選ぶべきだと思います。

面倒でも、地方選挙は投票に行ったほうがいいですよ。

以上、元市役所の中の人の意見でした。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]最後まで読んでいただきありがとうございました![/voice]