【元地方公務員が解説】地方公務員って、就職先としてどうなの?【5年働いた感想】

僕は、地方公務員として、5年間働いていました。

採用枠は「一般行政職」とか「総合職」と呼ばれる職種です。

人口30万人くらいの都市の市役所で、事務系の職員をやっていました。

まぁ、要するに【役所の中の人】です。

よく「定時で帰れる楽な人たち」みたいに見られる職種ですが、そんなイメージのせいか、就職先としては一定のニーズがあるんですよね。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]実際はブラックな部署もありますよ・・・。。[/voice]

僕がいた5年の間にも、毎年何十人も新規採用で入ってきていました。

高卒や大卒で入庁する人もいれば、30歳を超えて社会人枠で転職してくる人もいます。

今日は就職先として地方公務員を検討している方向けに、実際に5年間働いて感じたことを語ります。

【元地方公務員が解説】地方公務員の一般職って、就職先としてどうなの?【5年働いた感想を語る】

あ、結論を先に書いておくと、【おすすめ度は星2つくらい★★☆☆☆】ですね。

個人的にはあまりオススメしません。

さて、あなたももしかすると、「定時で帰れる楽な人たち」みたいなイメージをお持ちかもしれません。

最初にお伝えしたいのは、「そのイメージはちょっと古いかもしれませんよ」ということです。

まぁ、正確には「定時で帰れる部署もあるし、クソ忙しい部署もある」というべきでしょうか。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]このあたりは役所でも民間企業でも変わらないような気がしますけどね・・・。[/voice]

ただ、実際に、一昔前はこんな状況もあったようですから、ぬるい側面もあったんでしょうね・・・。

(前略)特殊勤務手当に徒歩手当という項目を設けているところもあった。何かというと、電車で通勤する人は通勤手当をもらっているのに、歩いて通勤する人に何の手当もないのはおかしいとおいうことで生まれたらしい。

中田宏『政治家の殺し方』幻冬舎、2011年、132ページ

理屈は分からなくもないですけど、控えめに言って意味不明ですよね。

僕が入った時は、さすがにこんな制度や慣習は廃止されているのが普通でした。

ただ、上司に聞いてみると、「30年前は、課長なんてコーヒー飲みながら一日中新聞を読んでたぞ」などと言っていたので、「定時で帰れる楽な人たち」みたいなイメージは、ある程度当たっていたのかもしれません。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]もちろん全員がそうだったわけではないと思います。[/voice]

しかし、現在は、「全体的に昔より仕事も増えているし複雑になっている」と思います。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”r”]仕事のやり方がまずくて忙しい、という部署も正直あると思いますけどね。[/voice]

要因はいろいろあると思ますが、一番大きな要因は、インターネットの普及ではないかと思っています。

この30年間で、インターネットやパソコン、スマホなどがどんどん普及した結果、人々の情報共有が飛躍的に進みました

そうすると、30年前は社会的に認知されていなかった問題などが徐々に表面化していくわけです。

社会的に弱い立場に置かれていた人たちの声が、少しずつ社会に届くようになりました。

なので、それだけ困っている人の存在が顕在化しますし、その人たちが抱えている問題自体も多種多様なので、彼らを救うために法律や制度が増えていきます。

そうなると、既存の制度との兼ね合いや小刻みな法改正などで、実務上も業務が増えたり細かくなっていきます。

一方で、それだけ30年前と比べて手厚く人員が確保されているかというと、真逆なわけです。

たとえば、先ほど中田市長時代の横浜市だと、行財政改革によって、2002年に3万4000人いた職員数が、2009年には2万7000人まで削減されています。(中田宏『政治家の殺し方』44ページ)

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]あ、なんか擁護してるみたいな書き方になりましたけど、僕は行財政改革はどんどんやるべきだと思ってます。まだまだ無駄はお金や仕事は多いですホント。[/voice]

ここで言いたいのは、「仕事は増えて複雑になっているけど職員の数は減っているので、昔のイメージで入庁すると痛い目みるかもしれませんよ」ということです。

しかも、今後、人口減に伴って自治体規模も小さくなるので、職員数が増えることは基本的にありえませんね。

自治体としては、人間じゃないとできない仕事と、AIなどに任せられる業務を早く切り分けておかないとまずそうです。

あと、もうひとつなんですけど、30年前ってこんなに高齢者の割合高くなかったよねって話です。

この何年かは人口の4分の1以上が65歳以上という状況なので、これだけ対象者が増えれば、当然ながら、高齢者福祉や障害保険、介護保険などに関する仕事が増えるのは明らかですよね。

参考までに、平成29年度の総務省の統計資料です。https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics103.pdf

なので、配属された部署にもよりますが、「役所に入ったら定時で帰れるぜ!」みたいなイメージで就職すると、ギャップに戸惑うかもしれません。

地方公務員になるメリット

さて、暗い話ばかりでしたが、メリットもありますよ。

やっぱり、保障は手厚いですね。

あと、若くてもだいたいローンが一発で通ります。

いろいろと風当たりが強いご時勢ですが、なんやかんや言っても社会的な身分としては安定しているなと思います。

まぁ、最大にして唯一のメリットかもしれません。

問題なく仕事をこなしていれば、毎年少しずつ給与も上がりますし、一応終身雇用なので、余程ぜいたくしなければ経済的に安定した生活が送れるでしょう。

ただ、個人的に疑問なのは、さきほども書いたとおり、AIなどが飛躍的に発展しており、かつ人口も減っていくなかで、果たして役所に何人の人間が必要なのか、ということです。

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など、単純業務を自動化できる技術を試験的に導入している自治体も出てきているので、頭脳労働ができないと、いくら役所でも不要な人材として削減される時代が来るんじゃないでしょうか?

自己成長できないと、いくら公務員でも切られる時代が来るかもしれませんよね。

僕が感じた地方公務員のデメリット

次に、デメリットについてお話しします。

「散々暗い話をしといてまだあんのかい!」って感じかもしれませんが、僕が一番きつかったのが、「自己成長」のモチベーションを維持しにくいという点です。

ある意味メリットの裏返しかもしれませんが、「なんとなく生きていけてしまう」のです。

もちろん毎日仕事をしていけば、その分野での知識などは身につきますが、それって市場的にどれくらい価値がありますか?って話ですね。

当然ですが、プログラミングにしても語学にしても、自分で勉強しないと市場的に価値のあるスキルや能力は身につきません。

しかし、地方公務員になってしまえば、日々の仕事をなんとなくこなすだけでも、少なくとも生活に困ることはほとんどないわけです。

そうなると、やっぱり「危機感が生まれにくい」んですよ。

そもそも「身分の心配なく職務に全力で励めるように」という趣旨で、公務員の身分を安定させているはずなんですが、この制度の負の側面ですよね。

人間ってどうしても弱いので、ぬるい方に流れがちです。

僕も偉そうなことを言ってますけど、さんざんぬるま湯につかっていました。

でも、さすがに「このままこの組織にいて、価値のある人間になれるのか?」という疑問が沸いてきました。

はっきり言って不毛な仕事も多いですし、しかも大してスキルアップにもならないことを続けていると、「お前の人生それでいいのか?」と自問自答が始まります。

僕は、この生活を60歳を過ぎても続けることに耐えられませんでした。

最大のデメリットは「自分の価値が上がっていないことに気付かないまま歳をとっていくリスクが高く、構造的にこのことに気付きにくい」ということですね。

まとめ

さて、全体的にあまり良い話がありませんでしたが、僕が5年間働いてみて感じたことを正直に書いてきました。

もちろんそれぞれの自治体や職種によって違いますし、配属された部署によってもこの職業に対する印象は変わるでしょう。

メリットとデメリットのバランスを考えて、働く場所として検討していただければと思います。

この記事を読んだ上で地方公務員を選んだあなたは、最初から「危機感」を持ち、自分の市場的な価値を高めながら仕事ができるので、きっと大丈夫だと思いますよ。

この記事は、あくまでも個人的な見解ですので、参考にされる際はご留意くださいね。

[voice icon=”https://keshigomteki-blog.work/wp-content/uploads/2019/04/ac187f8554eb5ea799e9e73a626d14f6.jpg” name=”消しゴム的存在” type=”l”]最後まで読んでいただきありがとうございました![/voice]